いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「都市伝説系彼女。〜永遠子さん救済倶楽部〜」おかざき登(ダッシュエックス文庫)

都市伝説系彼女。~永遠子さん救済倶楽部~ (ダッシュエックス文庫)
都市伝説系彼女。~永遠子さん救済倶楽部~ (ダッシュエックス文庫)

非科学的なことを一切信じない多賀谷敬一郎は、高校の入学式でユーレイにパンツを奪われたという謎の美少女・久喜島永遠子と出会う。
怪奇現象に好(憑)かれまくる永遠子を救うため、敬一郎たちは“永遠子さん救済倶楽部”、通称『文類研』を立ち上げるが、出てくるユーレイや怪奇現象は、なぜか残念なものばかり!?
都市伝説のカシマレイコは下ネタ大好きだった!? メリーさんはすぐ迷子になる!? おまけにコックリさんはエロい言葉しか指し示さない!?
ゆる〜くカワいい怪談青春ラブコメ、開幕!!


男女5人でちょっと変わった新しい部活を作るちょっと不思議付き日常ラブコメ
うわー、こういうの久しぶりでちょっと感動する。男二人女三人で追うのは非日常だけどやっていることはどこまでも日常という、いわゆるハルヒスタイルの学園ラブコメ。これが「実家のような安心感」ってやつかな? ライトノベルを読んでるなー感じがした。
内容はタイトルの通りに都市伝説や学校の怪談などのオカルト系で、実際に怪奇現象に遭遇するが、どこか残念だったり惚けた幽霊たちのおかげで怖さは全くない。心霊現象で起きるラブコメらしいトラブルを楽しむのがメイン。また、起きる事象に対して男子二名が科学的な面と民俗学的な面から、身も蓋もない考察をするところが一番の読みどころ。特に後者は真面目な考察で、知的好奇心をくすぐる楽しさがある。
おまけで、作者お得意の飯テロ描写も健在。今回はお弁当男子か。こっちも捻りなく来ましたね。
ラブはまだ薄めだけど、キャラクターの個性は尖がりすぎずベタ過ぎずで丁度よく、会話が軽快で楽しくと安心して気軽に楽しめる一冊。