いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「変態王子と笑わない猫。11」さがら総(MF文庫J)

変態王子と笑わない猫。 (11) (MF文庫J)
変態王子と笑わない猫。 (11) (MF文庫J)

「ぼくは未来から来ました。今話しているのは、十年後のぼくなんです」――ついにツカサさんに真実を明かしたぼくと、「そうです。この絵が十年後のわたしです。受け継がれた筒隠のないすばでいの究極体」「え?」「お胸には天を貫くダイナマイトドリル、お尻には地を包むクリスタルボム」――未来改変運動に勤しむ月子ちゃん。鋼鉄さんの運命を書き換え、みんなを幸せにするためにぼくらは戦い始める。訪れるはずのなかった過去世界。あるはずのなかった交友関係。新しい歴史が動いていく。けれど――本当に、本当の意味で、未来を変えることなんてできるんだろうか? 大人気爽やか系変態ラブコメ第11弾! これは、『幸福』についての話だ。

鋼鉄さん生存ルートの為に筒隠家短命の呪いの秘密を探る、二度目のタイムスリップ後編。
思いっきりシリアス。変態王子が隙あらば変態方向に話題を逸らそうとしても、次の場面では即座に軌道修正されてしまう程の圧倒的シリアス。まあ今回は王子本人が要所では真面目なので脱線しようもないのだが。
でもまさか、変猫で泣かされることになろうとは。
筒隠家の母・ツカサさん。病気に親権にと困難ばかりの中で、不器用ながらに一生懸命に母親をしている彼女の姿を、前巻でもそれ以前の筒隠家のエピソードでも散々読んできているから、あの涙にはこみ上げてくるものがあっても仕方ないよね。
母親という立場と個人の感情の葛藤。人の意思の弱さと親の愛情の強さという相反するもの、でも人間だから持っていて当然なものが同時に溢れてくる瞬間を感じられる、人間味に満ちた素晴らしいシーンだった。納得の結末を含めて大満足。
次回最終巻? とりあえず本編は恐らくラスト。
ハッピーなエピローグはもちろんだけど、何と言っても月子ちゃんの笑顔が楽しみ!



カントク神、最近アウトな挿絵ばっか描いてね?w