いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「りゅうおうのおしごと!4」白鳥士郎(GA文庫)

りゅうおうのおしごと! 4 (GA文庫)
りゅうおうのおしごと! 4 (GA文庫)

「わたし、もっともっと強くなって……絶対に勝ちますっ!!」
小学校が夏休みに入ったその日、あい達は東京を目指していた。
目的は――最大の女流棋戦『マイナビ女子オープン将棋トーナメント』。
女流棋士やアマチュア強豪がひしめくその大会を、あいと天衣は破格の才能を武器に駆け上がって行く。
一方、その師匠はというと……弟子に隠れて美人女流棋士と将棋番組でイチャイチャしたかと思えば、その翌日は別の女の子と原宿で手繋ぎデート!? しかもそのお相手は……銀子!?
将棋に全てを捧げた女性達が織りなす灼熱の祭典を描いた第四巻!
人生で最も熱い夏が今、始まる。

姉弟子(かわいい)
今回のラブコメパートはコメディよりも圧倒的にラブだった。
銀子さんがマジで可愛かった。小学生はポイーで。
しかも、あいやその他小学生達に邪魔されることなく二人の時間を過ごせたし(女流名跡様に感謝!)、その後もいつものようにキレて逃げることもなく(かわいい)の余韻が最後まで残った。あいはもう一人の主人公、銀子はヒロイン。これで何の問題もないな! あ、クズ竜王にこれだけは言っておかないと。お前に「リア充失冠しろ」という資格はない。
さて、本題の将棋の方は、あいと天衣にとっては初めての大会、桂香さんにとっては残り少ない女流棋士へのチャンスとなるマイナビ女子オープン将棋トーナメントの予選。
これがガチで女の戦いだった。将棋しか見えてなくて完全にイカレてる女流帝位とか、柔和な微笑み(と巨乳)から突然黒い本心が飛び出す女流棋士とか、果てはあいまで毒を吐いたり……オンナノヒトコワイヨウ。
そんな中で目立っていたのは桂香さん。小学生コンビが予選では負けようのない無双状態だったこともあるけど、桂香の常に崖っぷちの状況と豆腐メンタルでハラハラさせられっぱなし。ダメだ、3巻で苦難も苦悩も生き様も全部見せられてきたから、桂香が涙ぐむとこっちまで釣られて泣いてしまうようになってる。
大会はまだ予選で八一も将棋を指していないので、前回の凄まじい熱量からすると少しクールダウンした印象だけど、それでも十分に面白かった。次は真打登場の竜王戦。激戦必至。