いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「姫さま、世界滅ぶからごはん食べ行きますよ!2」おかざき登(MF文庫J)

姫さま、世界滅ぶからごはん食べ行きますよ!2 (MF文庫J)
姫さま、世界滅ぶからごはん食べ行きますよ!2 (MF文庫J)

ロフィーナとヴヴ、そして津留美とローズも押しかけてきて、一気に賑やかになった飛露騎の日常。騒がしくも心地よい日々を過ごす彼らは、今日も碧の鶴の一声で、世界の滅亡を無視して「おいしいごはん」を食べに行くのだった。クリスマスに年越し、そしてお正月と、次々に訪れる「おいしいごはん」チャンス。けれどもその裏で、紅緒は飛露騎との関係に悩み、ロフィーナとヴヴの仲にも変化の兆しが見え始め……? ほっこり100%でお届けする、とても美味しく心温かな最後の晩餐。恋と友情(?)のクリスマス&お正月の豪華なごはんでお届けする第2巻、はじまります!


飯テロラノベ作家による本気の飯テロラノベ第二弾。
気分が落ち込むと世界を滅亡させてしまう異世界の姫・ロフィーナに気を使わせずに元気になってもらう手段、とういう大義名分をダシにして美味しいご飯を食べまくる話……って、真ん中の五話目からその大義名分まで放棄しちゃってるじゃないか。うん、もう飯さえ出てくればなんでもいいよね(苦笑)
それにしても十四代に始まり十四代に終わるライトノベルって前代未聞にも程がある。くそリッチだな! 碧ちゃんどれだけ売れっ子作家なんだよ。
ちなみに同じ銘柄でも製法によってピンからキリまである日本酒だが十四代はどれでも高い。ちらっと名前だけ出てくる龍泉は四合瓶で丸が四個(アマゾンで検索するとプレミア価格で丸が五個付く。阿呆か)というそう簡単には手が出ないお値段。そうそう飲めないからフィクションではっていう願望込みなんだろうか。お気持ちは大変よくわかります。
日本酒以外でも出てく出てくるアルコール、そして肴。しかも、どの店に行ってもとりあえず碧・ヴヴ・津留美の大人組用の酒に合う料理が出て来て、それから若者達が食べる料理が出てくるという順。クリスマスに焼鳥屋っていう発想からして、酒?みの為のつまみ紹介ラノベだこれw
一押しは第六話「お昼の定食」。それぞれに頼んだ定食の魅力もさることながら口内調味の薀蓄が興味深い。おまけでヴヴさんが可愛い。つまみではクリームチーズ冷奴が一番そそられたのだが、あとがきでそれを超えるものが出てきた。酒盗和えか、いいな。……あとがきまで飯テロかい。
1巻をさらに上回る飯描写含有率とそれに見合った飯テロ力で大満足な一冊。あー腹が減った。



これの影響で本日の昼食が肉豆腐になりました。すき焼きからの定食の回の肉豆腐のコンボは卑怯。