いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「ノーゲーム・ノーライフ プラクティカルウォーゲーム」榎宮祐(MF文庫J)

ノーゲーム・ノーライフ プラクティカルウォーゲーム (MF文庫J)
ノーゲーム・ノーライフ プラクティカルウォーゲーム (MF文庫J)

ゲームで全てが決まる世界【ディスボード】――が創られる以前。星を引き裂き永遠に続く『大戦』をゲームと断じ、終わせようとしたのは何も“人間”だけではない。多少ルールが異なっただけで、たとえばそれは、とある森精種が思い描いた未来――『星ごと皆殺しにして立っていれば勝ち』と。すなわち――“なんでもあり”とッ! 森精種シンク・ニルヴァレンが見た『もう一つの終戦』を描く書き下ろし中編に加え、アニメ特典に収録されたユルくアツき短編をまとめ盛大にはっちゃけた豪華特別編!
「さぁ――戦争をはじめるのですよぉ〜」

書き下ろし中編+アニメ特典短編四編の短編集。



あー……疲れた。
初めの中編がそれはもう読み難くて退屈だった。二度も寝落ちしたおかげで始業は遅れるし、他にやらなければならないことは進まないし。あーもう(八つ当たり)
このシリーズで天才を描く時、それを表現するために持って回った言い回しを多用するのはいつものことだが、『  』以外だとそれが顕著。で、今回は森精種の天才と地精種の天才の対決だったものだから、まあひどい。「否」多すぎ! 一つ一つの説明が回りくどすぎて結局何を言いたかったのか分からなくなることがしばしば。
話としても道半ばで終わっていて何も達成できてもいなければ、決着も付かないまま。フィーのご先祖様の為人(どれだけ奇人だったか)が少しだけわかっただけで他は特に中身がなく、あとは有耶無耶にされて煙に巻かれた気分になっただけだったという。
その後の短編集は打って変わってとても面白かった。
次第に目覚めちゃってる姿に笑いが止まらないステフ編、真面目な信頼関係でもキマシタワー的関係でも、強い絆を見せてくれるクラミー×フィー編、何度負けようとも絶対強者に挑み続ける姿にゲーマー魂を感じるジブリール編。バカやってる時と、純粋に戦ってる時は本当に面白い。
次は本編だろう。そろそろ『  』のガチな活躍が読みたい。