いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「俺、ツインテールになります。4.5」水沢夢(ガガガ文庫)

俺、ツインテールになります。 4.5 (ガガガ文庫)
俺、ツインテールになります。 4.5 (ガガガ文庫 み 7-16)

トゥアールと愛香のじゃれ合いは日々激化し、トゥアールは愛香に対抗するためにツインテイルズ基地に凄まじい改造を施していく。それらを迎撃しながらも、たまには自分に害のない発明品を作ってもらえないかと思った愛香は、望んだ夢を見ることができる機械を開発してもらうことに……。愛香とトゥアールの“禁断の愛”を描き、長らく幻となっていた問題作がついに解禁! 文庫未収録となっていたTVアニメシリーズの特典小説を「俺ツイ」4巻と5巻を繋ぐエピソードとして再構成。さらに、カオスな書き下ろしも加えた珠玉の外伝!

水沢先生、百合うめぇぇぇぇぇ!
しおらしい愛香さんの可愛さは異常。春日先生もご馳走様です。口絵も挿絵も最高でした。ふぅ。
こんなに胸キュンな百合エピソードを書けるのに、なぜ『ふぉーくーるあふたー』はああなってしまったのか……。


『俺ツイ』初の短編集。
このシリーズ、短編に向いてないな。
いつもはコメディとシリアスがはっきり分かれていてそのバランスもいいけど、短編となるとどうしてもコメディ寄りになってしまう。それに話の尺が短いと愛香とトゥアールのじゃれ合いばかりが目立ってしまっている。
と、読み始めは思っていたのだけど、初めの数話を除いて短編集ながら話が繋がっていて、第○話と言うより第○章と書く方があっている作りになっているので、次第に気にならなくなっていった。シリアスの薄さとそれに伴う総二の影の薄さは補いきれてはいないので、熱さの面では少々物足りないが、他は長編と遜色のない出来。これ大部分がDVD特典の短編なんだよね? 上手いこと再構成したなあ。
どうせDVD特典だからと侮っていたら、イースナ加入前の慧理那の初々しい姿が久々に読めて微笑ましかった上に、予想外に百合成分をがっつり味わえて満足な一冊だった。