いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「ゲーマーズ!11 ゲーマーズと初恋マルチエンド」葵せきな(富士見ファンタジア文庫)

ゲーマーズ!11 ゲーマーズと初恋マルチエンド (ファンタジア文庫)

ホワイトデー。ついにやって来た、恋愛レース最終日。
星ノ守千秋と天道花憐。二人の想いに答えるべく、雨野景太は彼女らの元へと向かう。だが――「自分のトキメキを返せぇぇぇえええ!」奇声をあげるワカメ。「本気でタイムマシン制作に乗り出してみようかしら……」自分の黒歴史を悔やむ金髪。
もはや見飽きたこじれ具合。だけど、どんなゲームにも終わりがあるように、この恋にもエンディングは訪れて――
チアキ、僕と――」「天道さん、僕と――」
今、勘違いの余地を許さない真の告白が告げられる!
こじらせゲーマーたちの青春錯綜系ラブコメ、決着!!

エンダァァァァアアアアイヤァァアァァアアアアア!!!
雨野景太! 君こそ男の中の男だ。俺は信じてたぞ!(テノヒラクルー
すれ違いに勘違いのオンパレードの末、こんがらがりにこんがらがった錯綜ラブコメが、ついに決着の時。主人公がしっかりした答えを出してくれました。景太はぼっちだのヘタレだの散々な言われ様と激低自己評価の主人公だったけど、相手の気持ちをちゃんと汲み取れて、答えは絶対になあなあにしない、気の利いたツッコミもこなせるハイスペックな主人公だったなあ。
でも今回は女の子たちの頑張りが目立った回だった。
まずは何と言っても千秋。前回やっちまったあれを後悔しつつも、想い人にも恋敵にも、持ち前の誠実さと豆腐メンタルとは思えない勇気の両方をもって接していた彼女は、ストレートに格好良かった。表紙を飾るにふさわしい。
恋でもゲームでも相変らずのテンパり具合ながら、何があっても自分らしくあろうとした花憐も、自分の恋心に最後まで一途だった亜玖璃も素敵だった。みんながみんな相手の気持ちに対して誠実で眩しくて直視できない。
え?もう一人? 上原君は……まあ……うん。景太の友達としてなら満点だから!
次回最終巻。素直に幸せエピローグやってくれるかしら? せきな先生天邪鬼だからなあw