いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「谷中びんづめカフェ竹善2 春と秋のエトセトラ」竹岡葉月(集英社オレンジ文庫)

谷中に住む女子大生の紬は、“びんづめ専門カフェ”を営む英国人セドリックと知り合い、彼の義理の息子・武流の家庭教師として店に通っている。武流の飼い猫が失踪し、なんとか探し当てた紬は、猫とひきかえに「外国の甘い麦茶」の謎を解くはめに。ヒントをもとにセドリックが作ったものとは…!? 不器用な三人がのんびり商店街で繰り広げる、おいしい下町人情物語。


谷中で一人暮らしの女子大生・紬と、ご近所のびんづめ専門カフェを営む親子を中心とした下町人情物語第2弾。
各種オリーブオイル漬けに花見で食べていたパテ類。パスタやパンやお酒が進む瓶詰ばかり出しおって。腹減るわ。人情話という肴もあるから、酒はなおさら飲みたい。
それにしても、
紬ちゃんモテるなー。
高級官僚の気を迷わせたと思ったら、敏腕弁護士からもアプローチされるなんて。最後のセドリックさんのももしかして?(恋愛脳感
どう見ても裏表のないサッパリした性格。歯に衣着せぬ、実直というより愚直な物言い。人が困った時には放っておけない優しさ。読んでいても面白く、好感が持てるこの辺りの様子が、モテる理由かな。もちろん私も大好きです。このシリーズは、紬の気取らない飾らない言動を読んでいるだけで面白いし、スカッとする。
友達が少なく、人付き合いが苦手な自分を変えたいというのが彼女の望みだったのに、すでにこんなに彼女を好ましいと思う人が集まっている。ただ、本人はその変化を自覚していないみたいだけど。
今回はセドリック親子の話がメインだったから、次は紬本人の話になるのかな? 自分の変化に本人が気づくかどうか。