いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件 7」佐伯さん(GA文庫)

夏休み明けの学校は、文化祭に向けて少し浮ついた空気が漂っていた。
クラスメイトは周と真昼のカップルらしい雰囲気に慣れてきたようで、生暖かく見守られている日常。
文化祭では周のクラスはメイド・執事喫茶を実施することになった。“天使様”のメイド服姿に色めき立つクラスメイトを見やりながら、真昼が衆目に晒されることに割り切れない想いを抱える周。一方、真昼は真昼で、周囲と打ち解けて女子の目にも留まるようになった周の姿に、焦燥感をかきたてられつつあった……
可愛らしい隣人との、甘くじれったい恋の物語。


秋のイベントと言えばこれ、文化祭編の第7巻。
付き合い始めてすぐに夏休みに入ったので、髪を上げ陰キャを止めた周と天使の仮面を一部外した真昼が、多くの人と触れ合うのはこの夏休み明けが本番。ということで、周からはそこそこに、真昼からは強烈にヤキモチと独占欲が飛び交うお話だった。
やっぱりヤキモチというのはヒロインを可愛く映す最高の調味料だ。
イメチェンから何かと女子に人気の周にヤキモキし、らしくなく浮き沈みの激しい真昼がいつにも増して可愛い。これまでも真昼主導の恋模様だったけど、その上スキンシップにも積極的なのは、そんな心境から来てるんだろうと想像するとキュンキュンしてしまう。ただ、真昼の場合はこれまで家族に愛されてこなかった過去があるからこその独占欲の発露という面も濃いので、そこを思うと少し切ない気持ちにも。でも、だからこそ二人の愛の確認作業が、手を変え品を変え色々な方向から何度も表現されているのだろう。おかげで糖分過多で、口から砂糖吐けそうw
そんな、これまでと違う真昼の様子を感じ取とってか、クラス全体の空気が二人を生温かく見守る方向にシフトしていっているのがちょっと面白い。彼らも読者と同じ心境になってるんだろうなあ。
文化祭の方は……うん、まあ、普通だな(二人のことしか目に入って人)。真昼さんにメイド服は何かイメージと違うんだよなあ。そんなことより黒b(ry そういえば真昼弄り隊の1号と2号が出会ってしまいましたね……ガンバレ真昼さん!
次回はお泊り編から。web版原作ストックがほぼ尽きたので次からの刊行ペースが心配ではある。

今回のベストショットは何と言っても赤面真昼さんでしょう!(42頁)