いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん10」燦々SUN(角川スニーカー文庫)

時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん10 (角川スニーカー文庫)

「俺は、自分が誇れる自分になるために、周防政近に戻る」
周防家当主の座に懸ける覚悟と、選挙戦への揺るがぬ決意。互いに本音をぶつけ合い、政近と有希はついに仲直りを果たす。
(いや……これ、本当に誰? 別人? な、わけないわよね?)
一方アーリャさんは、妹モードの有希に猛烈に振り回されながらも、兄妹が背負ってきた過去に寄り添い真実を受け入れる。
そんな中、一人何かを思いつめたような様子の綾乃。彼女の前に、無邪気な悪意を忍ばせた乃々亜が急接近してきて……!?
「――本当は目障りなんでしょ? 九条アリサが」
ロシアンJKとの青春ラブコメ、策謀が渦巻く第10巻!


ラノベ界最強の妹・周防有希が、ついに本性を現しヒロインの脳を破壊する10巻。
普段の完璧なお嬢様然とした姿を基準にしたら、妹モードの有希を見たら脳がバグるのも仕方がない。この娘の言動、冷静になってみるとオタクどうこう以前に頭がイっちゃってるとしか思えないよね。。。おい、パンツ見せんな! さらにアーリャのからかいがいがある真面目な性格がまさに火と油。これを素で受け止めたアーリャさんの心労は如何ばかりか……最高に面白かったです!
そんな感じで、序盤の妹節全開な本性晒しの話は面白かったのだけど、その後はストーリーもラブコメとしても進展が少ない薄味な回。
内容的には妹と和解しました。デートの約束を取り付けました×2 くらいしか無いのでは?
一応、表紙の通り乃々亜が色々と画策する話ではあったのだけど、前の巻から何やら悪だくみして準備してきた割には不正の仕方がお粗末で肩透かしの感が凄い。元々キャラクター自体が作品にミスマッチで異物感が強いので、何をやってもあまり興味が惹かれないというものあるが。
それでも政近なしで窮地を乗り切ったアーリャが、終わった後に政近に抱き着いたシーン。そこだけは良かった。このシーンを作り出したことに関してだけは、乃々亜の策略&よくわからない学生議会の存在意義があったかな。
次回、糾弾からかな? そんなことよりクリスマスデートが楽しみ! もう一つのラスボスと対峙しそうな死のデートも楽しみw