「これはゾンビですか?1 はい、魔装少女です」木村心一(富士見ファンタジア文庫)
あなたは隕石を避けられますか? 俺は避けた。だが、避けきれなかった。出合いは突然落ちてくるも隕石みたいなものなんだ。
俺――地味な高校生だったはずの相川歩は、何の因果か世を騒がす連続一家殺害事件に巻き込まれ、あっさりと殺られたはずだった……が、なぜか生きていた。事件直後に出会ったネクロマンサーの少女・ユーにより、ゾンビとして甦ったという。んなバカな!?
そればかりか、魔法の世界から来た少女戦士ハルナに、勢いのまま魔装少女に任命される。何それ!? と思う間もなく吸血忍者の女の子まで出てきて、気づくと全員と同居していた――俺はいったい何やってんだ!?
第20回ファンタジア長編小説大賞佳作受賞作。
基本的には女の子がいっぱい出てくるキャラ萌え小説、なんだけど・・・これはいったいどこからツッコめばいいんだよ!w
タイトルのインパクトも凄いけど、中身も負けず劣らずのカオス状態。
美少女達と同棲、魔法少女にその敵、意外と万能型の主人公♂。出てくるものはラノベでも他の媒体でもよく見られるものなのに、なんでこんなものが出来上がるのか不思議でしょうがない。ずらし方が絶妙。作者はボタンをわざと掛け間違える天才かもしれん。
女の子がいっぱいいるのにラブコメ、エロコメの描写はあんまり上手くなかったり、格好や道具のわりにアクションが地味だったりするけど、バカ小説としては非常に面白かった。