いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



いつも心に剣を〈2〉 (MF文庫J)

「いつも心に剣を (2)」十文字青MF文庫J
いつも心に剣を 2 (MF文庫 J し 5-2)

魔女という存在が恐れられていた時代。魔女の砦での戦いを経て、ユユとレーレはネルリンという街にたどり着く。そこで聖騎士のヨナハンとセルジュに再会した二人は、彼らとヨナハンの故郷へ向かう。だが、久しぶりの故郷を喜ぶヨナハンを待っていたのは彼を失意の底へ叩き落とす大事件だった!! 一方、セルジュはユユが魔女ではないかと執拗に疑い、彼女に探りを入れてきて……。魔女と人間の戦いの先に、ユユとレーレは何を見て、何を思うのか。―――「放ってはおけないわ。友だちだもの」―――


う〜ん、これはどうなんだろう。
読んでいてこれほど気持ちのよくない娯楽小説も珍しい。
前半はヨナハンがきつい。
度を越して愚直かつ騒々しいこの人は「うざい」以外の感想が出てこない。それを前半ずっとはレーレも読者も辛い。これは精神修行かなんかですか? 読んでるだけなのに頭痛が。
後半は人間の汚さや醜さがきつい。
1巻からそういう面を前面に出す作品ではあったけど、レーレがユユを助けるという明確な目的があった1巻と違い、レーレやユユにこれといった目的がない今回はそこばかりが目に付く。
物語としては必要だったんだろうけど、終始「他人事」なんだよなぁ。笑えるわけでも涙をさそうわけでもアクションやホラー的な楽しみがあるわけでもなく、これ単体では楽しみの少ない通過点のような2巻だったという印象。