いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「ようこそ、フェアリーズ・インへ!」小河正岳(電撃文庫)

ようこそ、フェアリーズ・インへ! (電撃文庫 お)
ようこそ、フェアリーズ・インへ! (電撃文庫 お)

さえない駆け出し冒険者のラウル。彼が居候する宿屋の女将が代わった。ツケがきかなくなるのではとビクつくラウルをよそにやってきたのは純粋な美少女、ミリーだった。
ミリーは魔法学院に通う才媛で、家事も万能、人を疑うことを知らないきれいな心の持ち主ときている。ラウルが鼻の下を伸ばさないわけがない。しかも、ラウルのことをミリーが偉大な冒険者と勘違いし!?
魔王も倒さず世界も救わない、日常ほんわか冒険ファンタジーの登場。


このヒロインはいい! 久々のクリーンヒット。
ミリーが可愛くて可愛くて。普段は大人しくて可愛らしいほんわかしたやわらかい空気纏う娘さん。それが得意分野になると途端に暴走する残念さ。そのギャップと暴走後に凹む姿がなんとも可愛い。マッド・エンチャンターという奇怪な称号も妙に似合ってる。説明魔で名前がミリー。これなんて清水文化作品?w
で、後の要素は……う〜ん。
(あらすじの)日常ほんわか冒険ファンタジーの看板はどうなんだろう。
確かに宿屋にいる時は能天気な主人公とミリーのキャラもあって空気はゆるい。でも他は、初めからインディージョーンズしてたり、バリバリに魔法戦闘があって魔人と対決してたりと意外とアクション多め。
まあ、そこまでは特に文句はないのだけど、問題は主人公。
今のところただのヘタレかつ見栄っ張りなので好感度0。やる気はあることはあるようだけど、行動が伴ってないので初めから投げている奴よりも余計に腹が立つ。何か一つでも取り柄があれば印章も違っただろうに。
ミリーを読むために続きも買う予定だが、楽しく読めるかはラウルの成長次第な気がする。