いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「ようこそ、古城ホテルへ (3) 昼下がりの戦争」紅玉いづき(角川つばさ文庫)

ようこそ、古城ホテルへ(3) 昼下がりの戦争 (つばさ文庫)
ようこそ、古城ホテルへ(3) 昼下がりの戦争 (つばさ文庫)

四人の少女が女主人をつとめる古城ホテル『マルグリット』に、お客さまが訪れた。ひとり旅だという客の名前はランゼリカ。目もくらむほどの美少女だけど、なんだか妖しい雰囲気で……? さらに、女主人の4ひとり、ジゼットの祖国から髭ヅラの軍人たちがやって来て、ホテルで秘密の会談を行うことに。そのうえ『戦争』だなんて怖い言葉も飛び出して、またまた古城ホテルは不穏な空気で包まれる……!?


ジゼット(イケメン軍人♀)当番回
これまでも内容や言葉遣いが児童書?な本作だが、今回も何かあればすぐ戦争突入の一触即発な国と国との話し合いに一人の青年の嫉妬と、規模は違えどヘビーな話。
それに対するはジゼットは……男前だ。
新たに語られる過去のエピソードも、今回の客人たちへの振る舞いもヅカの男役のような完璧さ。徹底的に漢を貫き通す姿は格好いいという形容詞しか浮かばない。とことん「女主人」って言葉が似合わないなあ。
また、2巻は4人の友情の話だったが今回はそれ以上、信頼関係を感じた。
ジゼットの決意を聞いただけで、それぞれのやり方で個々に動く3人。自分のすべきことと他のメンバーがやるであろうことが分かっているからこそ出来た問題解決法は、4人の関係が進んだことを感じさせるエピソードだった。
次は姫さんのターン。これはさらに話が重くなりそうね(^^;