いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「恋に変する魔改上書」木村百草(ガガガ文庫)

恋に変する魔改上書 (ガガガ文庫)
恋に変する魔改上書 (ガガガ文庫)

女としての魅力(おもに胸のボリューム的意味において)が少ないことをちょっとだけ気にしている女子高生・莉子には納得がいかないことがあった。突然、幼なじみの冴えない男子・諒太が3人の美少女と仲良くなり、モテモテ状態になっているのだ。天真爛漫で巨乳の瑠流、ミステリアスで色気たっぷりの響華、クラス委員長の水菜。目の前で繰り広げられるハーレムラブコメにイライラの莉子だったが、ひょんなことから現実を「上書き」してしまう「ラブコメの魔」の力を手に入れて……!? 第7回小学館ライトノベル大賞・優秀賞受賞作。


お、戸塚似の女性キャラか……えっ!? 
挿絵がぽんかん?さんじゃない……だと!?




内容に関しては酷評なので収納




萌えなし笑いなし。くっそつまらん。
わざと白けるように書いてないか?
一心不乱にラブコメを書いていたのに、ふと我に返ってしまって居たたまれなくなった結果の文章がこれなのかな。もしくはラブコメを斜めから切ろうとして空振りした残念な結果のどちらか。
ハーレムラブコメを第三者視点にしたら、そりゃあ冷めた目で見ることになるよね。冷静になるんならそこまで引いて一考してほしかったところだ。
言い方に語弊があるかもしれないが、ラブコメはある程度バカにならなきゃ読めないし、さらにバカにならなきゃ書けないという教訓を示した作品。と言えないこともないかもしれない。


と、そんな感じなんだろうなーと思って読んでいたのだが、最後のオチがあまりにも酷いんで考え違いだったかもしれない。
文化祭で演劇というベタなイベントなのだが、変な悪魔がぐちゃぐちゃの無法地帯にして誰がどう見てもドン引きする状態になってるのに、何故かウケて大団円。作中でやたらと理由付けを気にするくせに、結局やっていることはご都合主義を通り越した理不尽というのは、もうなんと言っていいのか。もしかして素で“コメディ”を勘違いしてるのか? 狙いが外れたんじゃなくて初めから目線が明後日の方向を向いてた?
いや本当に何がしたかったのだろう。感性が合わないなと思う作者は多々いるし、猟奇な文章の作品もあるが、普通っぽい文章でここまで意味不明な作品は初めてかもしれない。