いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「とある飛空士への誓約3」犬村小六(ガガガ文庫)

とある飛空士への誓約 (3) (ガガガ文庫)
とある飛空士への誓約 3 (ガガガ文庫)

バルタザールとかぐらが卒業し、三回生となった清顕は、模擬空戦を経てイリアとの距離を少しずつ縮めていた。しかしミオとはつまらない喧嘩ばかりで、ペアで臨んだ索敵訓練では被弾、負傷してしまう。意識を失った清顕を前に、ミオはひとり重大な決心をするが――。一方ウラノスは、史上例のない一大奇襲作戦「オペレーション・ジュデッカ」を発動。エアハント島には、黒豹・カーナシオンも襲来し、イリアと清顕は初陣を切ることに……。永遠の友情を誓った「エリアドールの七人」に、残酷な別れの時が迫る。その選択は、愛する人のために。


ミオに課せられた過酷で悲惨な運命にひたすら胸を痛める巻となった3巻。
出だしから胸が痛い遣る瀬無いエピソードからスタートしたと思ったら、その傷をぐりぐり抉られる様にして広げ続けたまま最後まで行ってしまうとは。
それに追い打ちをかけるのが清顕の振る舞い。彼の無知と能天気さはミオと読者の心を抉るナイフのよう。ヘタレなくても負の感情を植え付けていくんだな、君は。
さらに、イリヤが心を開いていく様子も描かれていたのだけど、それすらもミオを追い込む一要素にしか映らないという。
ある程度は予想してたけど、ここまでしますか。身構えていたのに何の意味もなさなかったよ。ただただ辛い。この先、ミオに一度でも笑顔が戻る瞬間があるのだろうか? 
ラストシーンのミオが痛々しすぎて、それを少しでも拭う為にも早く続きを!と思う反面、明るくなる要素が少なすぎて続きを読むのが少し怖いという思いも。



一番の萌え&癒しキャラがバルタザールってどういうことなの? ボケキャラ枠だったのかあの人w