いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「魔弾の王と戦姫7」川口士(MF文庫J)

魔弾の王と戦姫〈ヴァナディース〉7 (MF文庫J)
魔弾の王と戦姫〈ヴァナディース〉7 (MF文庫J)

海賊団を率いて城砦に攻めよせるエリオット王子。それを迎え撃つティグルは、オルガやマトヴェイ、タラードの協力を得ながら巧みな攻防を展開し、ついに囚われのソフィーを救出する。黒弓の力に驚くタラードたちの追及をなんとか躱し、ジスタートに戻る船路につくのだったが、そこに生きていたトルバランと海竜が襲いかかる! 船が破壊された衝撃でティグルは海に投げ出されてしまい――!? 一方トルバランは再びレスター将軍となり、残党を従えレグニーツァを襲う。応戦するのは二人の戦姫、“雷渦の閃姫”エリザヴェータと“煌炎の朧姫”サーシャ。「もってくれよ、僕の命の炎……!」大人気戦記ファンタジー第7弾。いま、最強の焔が舞い降りる――!


第二部二巻目の7巻は、巻き込まれたアスヴァールの内乱の続き。ソフィー救出編。
戦記→休息→ファンタジー兼次への序章という流れ。そんなわけで個人的にはメインは前半。
二万vs二千。圧倒的な数的不利な戦況は1巻と同じだが、今回の戦場は他国。地の利を生かせない状況でどう戦うのかが見物だったのだけど、今回もティグルは魅せてくれた。
心を鬼にして村を焼く姿に器の成長を、相手を焦らしつつ力を削いでいく戦術に彼らしさを感じられる。そしてもちろん弓の技術も。射程が勝る相手との初めての対戦は良い見せ場だった。
また、都合良すぎないか?と思った決着にも予想外の裏があって、謀略・政略の面でも楽しませてくれる。彼の盤上での戦いだったのにも関わらず、ティグルという駒のチート性能を見せつけてしまったわけだ。これぞ俺TUEEEの醍醐味だね。
その後の束の間の休息はソフィーの独壇場。
やっぱり胸なのか。オルガじゃサービスシーンにならないもんなあ。オルガェ……。
さて、次なる英雄の役目は隠し玉の模様。どのタイミングで、どの戦姫がピンチの時に出てくるかが見物。メインヒロインがヒロインするのか、はたまたさらなるフラグが追加されるのか。



内容以外で気になることが。
出番一瞬、次巻で活躍あり?なエリザヴィータが表紙なのは順番だから仕方ないとしても、帯の「サーシャ、出陣」は出陣しただけで本番は次巻。口絵二枚目もどう見ても次巻用。
おいおい大丈夫か?(^^;