いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「SとSの不埒な同盟2」野村美月(ダッシュエックス文庫)

SとSの不埒な同盟 2 (ダッシュエックス文庫)
SとSの不埒な同盟2 (ダッシュエックス文庫)

芸術音痴でありながら、美術部に入部した真田大輝と藍本ルチア。美術部員は仮の姿で、合奏部の想い人を美術室からガン見して、鑑賞し、Sな妄想に耽るのが目的。ふたりは非公式な部活『鑑賞部』に所属する同志だった。
ビーチバレー大会のあと、大輝は窓子先輩と、ルチアは代替教員の暮林とつきあい始めた。ドMで理想的な恋人を手に入れたふたりだが、Sな妄想を実行に移せず、悩んでいた。そんな状況を打開するため、ルチアは遊園地でのダブルデートを提案してくるが…。
変態だけどピュア。大輝とルチアのラブストーリー、似た者同士なふたりの関係はどうなる!

【不埒】――道理にはずれていて、けしからぬこと。
ピッタリすぎて笑うわ!w
お互いにMな恋人が出来たことによって、さらにパワーアップした嗜虐に溢れた二人の会話がおかしいったらない。言っている内容は酷くて笑えて、その会話をしている二人は心底楽しそうでこっちまで釣られて笑顔になってしまう。ホントお前ら最高に最低だ。一緒に笑っている俺もたぶん最低だ。
そんな二人は恋愛模様でも楽しませてくれる。結果だけみれば想定通りだったが、その中身や過程が想定外。
二人してらしくない弱気を見せて煮え切らない時は、恋愛小説らしいヤキモキ感のはずなのに反応や台詞が変わっていて、そこですでに異質だったのに、いざ告白になったら二人とも勇ましくてドキドキ感の質がもう恋愛小説のそれじゃない。それでいて甘さは十分なのがまた妙な気分。
極めつけはエピローグ。恋人たちの語らいとしては斜め上すぎる! これも一種のバカップル……なのか? もう勝手にやってなさい。
甘さも笑いも申し分なし。あー、面白かった。個人的には野村美月作品史上最高傑作かも。


おまけ日記に一言
あんなのを好きになってしまったばかりに、二人の背中を何度も押すことになった美園さんには最大限の感謝と慰労を。女性として人として最も魅力的だったのは間違いなく君だったよ。