いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「コップクラフト6 DRAGNET MIRAGE RELOADED」賀東招二(ガガガ文庫)

コップクラフト (6) (ガガガ文庫)
コップクラフト 6 (ガガガ文庫)

異世界“レト・セマーニ”と地球を繋ぐ玄関口であるサンテレサ市。警察の特別風紀班に所属する地球人のマトバと、異世界人の騎士ティラナの二人は、いがみあいながらも数々の難事件に取り組んできた刑事である。そんなおり、市長選挙の有力候補が射殺される事件が発生する。それにより対立を深める地球人とセマーニ人の両勢力。混沌がサンテレサ市を覆い、ティラナとマトバの溝が深まっていく。だがその事件の背後には、醜悪な陰謀がうずまいていた――。
ポリスアクションの金字塔がここに! 大人気シリーズ第6弾!!

すげえ、5巻からたった一年と四ヶ月で出たよ。まあ、二度延期されてるんですけどねw(←5巻と同じ出だし)



海外刑事ドラマ風ライトノベル待たせ過ぎだよ待望の6巻。
今回は市長選の真っ只中に候補者が立て続けに暗殺される大事件ということで、1巻1話の長編の回。前例に漏れず中編2話編成の時と比べてシリアス重視になっている。とは言っても、軽いノリのジョークも作者の趣味も随所にあるので軽く読めるのはいつも通り。KR200でカーチェイス……なんてツッコミどころ満載の趣味の世界なんだw 最高だ!
また、これまでの因縁の相手が何人か出てくるのが今回一番の特長(読む前1巻、3巻をちらっと見返すとちょっと幸せになれるかも)
中でもその中の一人との対決だった終盤のバトルシーンが熱い。因縁の相手というだけでも盛り上がるのに、倒した方法が以前のティアナでは考えられない作戦で、コンビの信頼が深くなっているのが分かるとてもいいシーンだった。
こうしてみると過去の因縁との決着にティアナの大きな変化。一つの区切りの巻だった気がする。
それでもティアナの兄の影が濃くなったり、地球人でも魔術が修得出来ることが分かったりと、今後の事件や大枠の展開に関わってきそうな事柄がいくつか出て来ているので、次も楽しみ。
 

で、結局5巻のラストの視線は誰だったんだろう?