いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「佐伯さんと、ひとつ屋根の下 I'll have Sherbet! 1」九曜(ファミ通文庫)

佐伯さんと、ひとつ屋根の下 I'll have Sherbet! 1 (ファミ通文庫)
佐伯さんと、ひとつ屋根の下 I'll have Sherbet! 1 (ファミ通文庫)

高校二年生の春、ひとり暮らしを始めるはずだった僕こと弓月恭嗣は、何の冗談か不動産屋の手違いで、ひとつ年下の佐伯貴理華さんなる女の子と同居するはめになってしまった。やたらと距離を縮めてきたがる彼女に、ささやかな抵抗を続ける僕だったが、なんと彼女も同じ高校!学校でも家でも彼女に振り回される日々が始まって――。常に冷静な弓月くんと、とびきりの美少女なのにちょっとHな佐伯さんが繰り広げる同棲&学園ラブ・コメディ、開幕です。

ダブルブッキングから始まる同棲生活。
理由はわからないけど懐いてくる一つ年下の女の子で、飛びっきりの美少女。しかも家事のほとんどをやってくれて、朝起こしにも来てくれる。おまけに無防備でちょっとエロい。
どれだけ都合がいい、妄想の塊のようなヒロインなんだと思っていたら、作者本人があとがきで存在がファンタジーって言ってて笑った。そのつもりで理想をつぎ込んだのか。エンタメ小説のヒロインだもの、可愛ければいいじゃないの精神なら納得。実際可愛い。特に彼女視点の挿話の可愛さは格別。
対する主人公の弓月少年は高二にして枯れている。こちらも「ねーよw」とツッコミたくなる主人公だが、これが意外と押せ押せの佐伯さんといいバランス。
彼女の積極性で恋愛ごとに疎く自己評価の低い彼が次第にほだされていく様子が、「恋が始まるところ」というラブコメの醍醐味を一からじっくりと味わえて、ニヤニヤ度はかなり高い。
現代劇ではあるが、現実離れしたところをエンタメ小説だからと飲み込めば、大変良い甘味になった。



作者結構歳いってるな?w
オープニングがグッドモーニング・コールだったり小ネタが究極超人あ〜るだったり、ネタのチョイスが古い。