いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 (14)」渡航(ガガガ文庫)

季節はまた春を迎えようとしていた。同じ日々を繰り返しても、常に今日は新しい。言葉にしなければ伝わらないのに、言葉では足りなくて。いつだって出した答えはまちがっていて、取り返しがつかないほど歪んでしまった関係は、どうしようもない偽物で。――だからせめて、この模造品に、壊れるほどの傷をつけ、たった一つの本物に。故意にまちがう俺の青春を、終わらせるのだ――。過ぎ去った季節と、これから来る新しい季節。まちがい続ける物語が終わり……そしてきっとまだ青春は続いていく。シリーズ完結巻。


なんかよーわからん催し物、2回もやりましたよこの子たち。(保護者会並感

力技で斜め上で遠回りでちょーめんどくさい。実に八幡らしいやり方、彼ららしい最終巻だった。
象徴的だったのが告白シーン。これはあれかな、「愛」だの「恋」だのは使っちゃいけない縛りプレイでもしてるのかな。
相手への想いが一言で言い表せるような感情でないのも、ありがちな言葉にしたら、その想いが軽いものになってしまう気がするのも分からなくはないけれど、内包する気持ちを無理に避けなくてもいいのに。おかげでラノベ史上最も重くてややこしいんじゃないかという告白シーンに。でも、そんな君たちだからこそ大好きだ。
また、その面倒くさくて危なっかしい彼らを後押ししてくれた大人たちが印象的。
それじゃ駄目だと発破をかけ続けた陽乃さん(でも、もうちょっと穏便なやり方ないですかね)。八幡が出来ないところをフォローしてくれたガハママ。そして、最後まで導き見守り続けてくれた平塚先生。彼女が居なければ、二人が手を取り合うこともなく、三人は疎遠になって終わっていたはず。やり方は体育会系の男性教師みたいだったけど。こういうタイプの女性が好きな男はいっぱいいるのはずなのに、なんで結婚できないかなー。


まあ、それはともかく
(以降は完全にネタバレ)


いやっほーぅっ!
シリーズ開始当初から一途にゆきのん派のワタクシ、感無量であります。
結衣が本当にいい子だったので、一人だけ擦れていない彼女が割を食った形になってしまったのは悲しいけれど、それはそれとして押しキャラが幸せそうな姿を読むのは格別だ。
いやもう、告白後の雪乃の可愛さがヤバい。照れる姿がマジヤバい(語彙力死亡 八幡がらしくなく心中で可愛いを連呼するのもわかる。
それに、言葉は棘の応酬と事務的なやり取りばかりなのに、態度は付き合い始めのカップルの初々しさ100%という歪さも二人らしくて好きだ。いろはすは長続きするわけないとか言っちゃってくれやがったけど、歪んだ凸と歪んだ凹だから、嵌めるのが大変な分、一度嵌ったらそう簡単には外れないと思うなあ。

後の作品に大きな影響を与えた、ライトノベルブコメの金字塔、これにて完結。月日が経ってもきっと心のどこかに残り続けるであろう、最高のラブコメだった。
と、言いつつ、短編集やアンソロジーが出るそうで。
次は俺ガイルスターズ……アンソロジーの方かな?