いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「ソードアート・オンライン プログレッシブ8」川原礫(電撃文庫)

第七層のカジノを支配するナクトーイ家とコルロイ家の長きにわたる暗闘は、キリトとアスナの介入によって予測不能の展開に突入する。
《モンスター闘技場》を牛耳るコルロイ家の不正を暴こうとするキリト。だがそこにはさらなる陥穽が仕掛けられていた。
《秘鍵》奪還、フロアボス討伐、そして悪辣なる陰謀の阻止――。数々の難題に対し、残された猶予はわずか二日。この高難度クエスト攻略の行方は、全財産をかけた闘技場での大勝負に委ねられた。
「大丈夫、うまくいくよ、キリト君」
十重二十重に待ち受ける罠を潜り抜け、キリトたちは勝利を掴めるのか?


第七層後編。
ビックリするほど、なんも解決してねえ!
カジノの不正は手口は詳らかになったが、その後の対立家へのお咎めの内容も、どう決着したのかも、おまけにクエスト報酬もわからない。エルフ戦争キャンペーンクエストは、敵エルフが使える転移装置が見つかった以外進展なし。キリトが警戒していたPK集団の介入は全くなかったので、話としての進展はもちろんなし。
敵の罠にかかった雇い主ニルーニル様を助けるクエストはクリアしたが、それはこの巻で始まったクエストをクリアしただけで、7巻から引き継がれた謎や問題は何一つも解決されないという、驚けばいいのか呆れればいいのか、何ともモヤっとする話だった。
むしろ、キリトが終盤にまたやらかしたので、次に向けての問題が増えている始末。
風呂敷を畳むのが苦手な作者だとは解ってはいるが、ここまですべてが先延ばしだと、流石にどうかと思ってしまう。“後編”とはいったいなんなのか。
背中&うなじ!な入浴シーンに、仮装仮面+黒ドレス、夜のビーチで水着と、アスナさんのサービスシーンを楽しむ回だったかと。眼福でございました。……口絵と14ページの挿絵でハイライト終わってるな。
エルフ戦争キャンペーンクエストが佳境なので、次こそは何かしらの答えが出てスッキリ読み終われる内容だといいなあ(希望的観測)