いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「幼なじみが絶対に負けないラブコメ8」二丸修一(電撃文庫)

――やっちまったぁぁぁぁぁぁぁぁ!?
――何やってるんだよ、俺ぇぇぇぇ!?
いや、でも聞いてくれ。黒羽と白草だけでなく、真理愛まで意識するようになって、俺はもうどうしていいのかわからないんだよ……。3人と距離をとったけど、このまま見捨てられたら……それこそ後悔してもしきれないぜぇぇぇぇぇ!
そんな最悪の状況で、生徒会から群青同盟に依頼のあったクリスマスパーティの日が近づく。『おさかの』も解消し距離をとる黒羽、俺の意思を尊重してくれる白草、逆に距離を詰めてくる真理愛と、3人それぞれの対応に胸が痛いぜ……。
三者三様の戦略で末晴に迫るヒロインたちが、クリスマスパーティのステージでまさかの展開に!?な第8弾!


クリスマスパーティ編。
三人と距離を取ろうとする末晴と、突然の拒絶に戸惑う白草と真理愛に共闘を申し入れた黒羽、の続き。

辿ったルートは少し予想外だったけど、結局予想通りの結末を迎えた。そんな感じ。
要するに、案の定黒羽の抜け駆けが炸裂したわけで。
多少の予定外は即対応して修正してくる機転。想い人と離れる危険がある作戦を躊躇わずに実行する度胸。流石、腹黒さに定評がある幼馴染みヒロイン黒羽姉さんや!
と、終盤は盛り上がったが、話全体として面白かったかというと微妙。
距離を取る宣言後のそれぞれの対応と、クリスマスパーティーの前置きが長くて全体的に静か。それ以上に、距離を取ることを決めてしまったので、女の子たちのとの絡みが少ない=ヒロインの出番が少ない。これがヒロインたちの空回りを楽しむラブコメとして致命的。ラブコメ的にみれば、末晴は無能だったと言わざるを得ない。
次回予告を読む限り、次は白草のターンのようだ。これはもう一周当番回がある流れかな。