いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「犬飼いちゃんと猫飼い先生2 お友達から卒業しますか?」竹岡葉月(富士見L文庫)

僕、ダックスフントの"フンフン"。
大好きな藍ちゃんは、動物病院で顔見知りになった猫の飼い主、鴨井と両片思い。でもこの前やっと“お友達”になれたんだ!
え、“恋人”じゃないのって? 女子高生の藍ちゃんは大学の受験勉強がすっごく大変みたい……! 鴨井も自分が高校の先生なのを気にしてるらしいんだ。
そんな時、引き取った犬のことで悩む女の子と予備校で話した藍ちゃん。でも実はその子は鴨井の生徒で、しかも鴨井のことが好きみたいだよ……!?
可愛い犬猫に見守られ、受験に恋に大忙し! 年の差恋物語第二弾!


2巻出た! 
動物病院で出会った高校生物教師と高3女子高生の恋模様を中心に、人だけでなく犬視点猫視点もある人と犬と猫が織りなす群像劇第2弾。
子猫の名前がまさかのプンプリイッコwww 最早ネーミングセンスがどうこうの問題ではないでしょ、心晴先生。帯でネタバレされてても面白いわ。結局プー子で落ち着いているし。しかも理解ある校長の計らいで校長室保育が実現って。これは、ただの猫バカですな。
と、序盤から子猫関係で大いに笑わせてもらったが、子猫をダシにした情操教育兼先生と生徒の交流の場はありかもしれない。柔軟な発想の校長・教頭・PTAが必要なので事実上実現不可だけど。
一方、藍の方は受験勉強であっぷあっぷ。受験本番での失敗が身につまされる。
それを見守るダックスフンドのフンフンは、あれ?大人になってる? ヤンチャなおバカ犬だったのに、やれやれとばかりに藍と心晴を見ている姿は、お姉さん役のキャロル(猫)が居なくなったから番犬の自覚が出たのか、人間たちがテンパってたから冷静になれたのか。どちらにしても精神的な成長が見えてなんだか嬉しい。ちなみに子猫のプー子は小さな女王様でした。まあ猫だからね。
そんなわけで、心晴は前回拾った子猫の世話に大忙し、藍は受験勉強に大忙しで、二人でいる時間は減っていたのだけど、意外にも心の距離は確実に縮まっていた。それが分かるのがフンフンとプー子の視点。
本人たちには自覚がないのに、犬猫視点では幸せオーラを発散しているお二人さん。ニヤニヤしつつ焦れ焦れもするラブコメの醍醐味をちょっと変わった形で味わえて大変満足。ごちそうさまでした。
とにかくカワイイ二人+動物たちの行く末をまだまだ見ていきたいので、続きお願いします。