いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「天空のリリー」千田誠行(一迅社文庫)

天空のリリー (一迅社文庫)
天空のリリー (一迅社文庫)

1941年、第二次世界大戦中のソビエト連邦
反ドイツの機運が高まるなか、エンゲルス基地では女子パイロットによる飛行機連隊が創設されようとしていた。志願したのは、10代から20代のまだ若い少女たち――。
戦闘機パイロットを目指す仲間、ライバルたちとともに、空に憧れ、空を愛する少女、リリー・リトヴァグの挑戦が始まる。
かつて実在した、女子だけの飛行機連隊を舞台に描く、空戦×歴史ファンタジー登場!

最近流行の航空機もの



あれ? アイリス一迅社文庫の少女向けレーベル)買ったっけ?と思うほど、本当に男性が書いたものなのか疑いたくなるほど、話が少女マンガチック。
少女マンガは少女マンガで良いところがあるから(というか大好物ですが)それ自体が悪いわけではないけど、流石に戦時中のソビエトという設定でこの雰囲気はない。状況と乖離し過ぎ。
「これなら普通に飛行機乗りの話にした方が」と思いながら読んだのだが、どうやらモデルがいるらしい(あとがき参照)。それで戦闘機にこだわった理由は納得したが、それによってさらにリアリティの無さが浮き彫りになってしまったような(^^;
空中戦の描写も『とある飛空士シリーズ』や『アイゼンフリューゲル』などを読んだ後だと一枚もニ枚も落ちる。
そんなわけで違和感ばかりを感じてあまり楽しめなかった。設定が違えば楽しめていたかもしれないが・・・。