いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「1LDK、そして2JK。~26歳サラリーマン、女子高生二人と同居始めました~」福山陽士(富士見ファンタジア文庫)

「……そのぉ……お久しぶり、です」「(…………マジかよ)」
父の頼みで、疎遠だったギャルJKの従妹・奏音を預かることになった、独り身のサラリーマン・駒村。急な生活の変化に頭を抱えながら仕事に行くと――「今晩泊めてもらえないでしょうか……?」「なあ、家に帰った方が――」「それだけは絶対に嫌です」「(…………)」街中で途方に暮れていた家出JK・ひまりも、あれよあれよと強引に転がり込んできて――。
「かず兄、ひまり。今日はすき焼きにしたよ」「駒村さん。お、お背中流しますね……!」「お前ら早く寝ろ!」奇妙な同居は突然に。JK二人と紡ぐ、ほっこり温かいホームラブコメ


母の失踪で従兄の主人公と同居することになった女子高生・奏音と、痴漢から助けた縁で押し掛けてきた家出少女・ひまりとの同居生活ラブコメ

最近の犯罪者社会人ラノベ主人公多いなーw
実際問題、ただの親切心で所謂神待ち少女を一晩泊めただけで罪に問われるものなのかね。何ヵ月も届け出・連絡なしに匿ってたらアウトなのは分かるけど。そんな理不尽な世の中ではないと信じたい。
それにしても『ひげを剃る。そして女子高生を拾う。』以降、この手の作品ホントに多いな。訳アリの少女の心を救う善性、危ない橋をわたっている背徳感、年の差カップルの恋心が生まれやすい環境、その先に感じるエロス……この辺りの要素が絶妙にマッチしていて、どこに重きを置くかによって作品の色が出しやすい。というのが流行っている要因かな、と勝手に思っている。
ちなみに本作はメインの2JKに、後から出てくる主人公の幼馴染みの女性を併せて、三人の女性の恋心が描かれるラブの要素が強めの作品、という印象。
キャラクターではギャルっぽい見た目に反して素直で家庭的で、そこに苦労してきた跡が見える奏音が一押し。もう一人のひまりは、今のところ世間知らずのお嬢様なイメージしかないので、ややキャラが弱いか。ちなみに幼馴染み女史は、、、典型的な負けヒロインかな(^^;
1巻では平穏な生活の中でお互いが掛け替えのない存在になってきた、くらいのところまでなので、これからどういう事件が起きて、どう関係が変わっていくのか。続きが楽しみ。