いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん3」燦々SUN(角川スニーカー文庫)

討論会で勝利したことで一躍、クラスメート達からの称賛を浴びるアーリャ&政近ペア。沙也加の思いを背負い、二人は会長選に向け決意を新たにする! まずは目の前の期末試験に向け勉強に励む政近であったが、消し去れぬ周防家との因縁が思わぬ形で現れ、政近は体調を崩してしまって――
「有希さんに頼まれたの。あなたを看病してあげて欲しいって」「……」【嘘だけど】(うぐふっ!) 心配でいてもたってもいられなくなったアーリャさんが政近の自宅に押しかけてきて!?
不器用で献身的な"孤高のお姫様"の介抱はニヤニヤ必至!
大人気ロシアンJKとの青春ラブコメディ第3弾。


アーニャ姫、初デートイベントと看病イベントのラブコメ鉄板イベントを完璧以上にこなしていかれました。素晴らしい。可愛らしい。
デートイベントの方は、初デートの初々しさに始まり、気持ちが解れてきていい雰囲気になっていく会話、最後はちょっとしたイタズラを仕掛けるまでに気安くなる、距離の変化がニヤニヤ度が非常に高い。ボソッとデレるが初めにしかないのがやや残念だが、アーリャの初心さと真面目さが良く出ていた。
看病イベントは、慣れないおかゆで四苦八苦する様子と慣れたボルシチは完璧に作っていく良妻アピール、飯マズヒロインと飯ウマヒロインいいとこ取りの贅沢仕様。しかも、こちらはボソッとデレる効果が絶大で、弱った政近と共に読者もやられてしまう。匂いでデレるのはズルいわ。破壊力高いって。
生徒会関係のところは相変わらず「なるほど、わからん」状態だけど、アーリャの可愛い姿が存分に堪能できたので満足。影が薄かった2巻から大分巻き返した感がある。
あのファンタジック生徒会が脳内で現実に即した別の何かに置き換えられないかな。そうすれば政近からアーリャへの叱咤や励ましがニヤニヤして読めそうなんだけど。今のところ置いてけぼり感が強くて。
次回はたぶん水着回とドキドキ合宿の夏休み編。水着で恥じらうアーニャ姫、楽しみ。