いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「転生王女と天才令嬢の魔法革命」鴉ぴえろ(富士見ファンタジア文庫)

幼い時に前世の記憶を取り戻した王女・アニスフィア。魔法が使えないため貴族からの評価は低いが、独自の魔法理論を作り、一人で研究を続けていた。彼女はある時、天才公爵令嬢・ユフィリアが次期王妃の座から外される場面に遭遇する。アニスフィアが彼女の名誉を回復するために選んだ方法は、一緒
「望んでくれるなら、どこまでもお供します。アニス様」
キテレツ転生王女とクール天才令嬢との出会いが国を、世界を、二人の未来を変えていく。王宮百合ファンタジー開幕!


漫画もアニメも面白かったので購入。
一人称視点の群像劇だったのか! 意外だ。その時のそのキャラの心中が分かるのが良い。
また、物事の説明はしっかりとするタイプの文章で(やや説明過多気味とも言う)、漫画やアニメで疑問に思っていた部分がほぼ網羅されていたのが嬉しいところ。漫画やアニメはテンポ重視というか、全部入れてたら説明台詞ばかりになってしまうから仕方がないのだが。それでもアニメ版の対ドラゴンは端折り過ぎだったね。。。
漫画やアニメを見た前提の話ばかりではなんなので、この巻単体での感想を言いたいのだが、、、正直「微妙」としか言いようが。
ユフィは躓いた優等生しているだけでまだ魅力がなく、アニスは無邪気が勝っていて百合感はほぼない。王国の闇の部分は匂わせるだけで投げっぱなし。文章としても地の文の口調が安定しない箇所がちらほら。アニスの破天荒なキャラクターは面白いけど、1巻然とした内容で盛り上がりはあまりなく、完成度もそれほど高くない佳作という印象。
予備知識なくこの1巻だけ読んだら、ここで止めていた可能性大。ある意味、いい出会い方をしたのかも。