いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「転生王女と天才令嬢の魔法革命4」鴉ぴえろ(富士見ファンタジア文庫)

転生王女・アニスフィアのため、王位継承権を得て王になる道を選んだ天才令嬢・ユフィリア。想いを確かめ合った二人が掴んだ、幸せな生活。
「いいじゃないですか、キスくらい」
「……これ以上、好きにさせてどうしたいのさ」
ユフィは政務を、アニスは研究をしながら、未来に向かって歩み始めていた。
その中で、政敵として立ちはだかったのは魔法省。真意がわからない彼らだが、新しく研究仲間が増えたアニスの魔道具開発が冴えわたり、事態がみるみる改善していく――! さらに、従者のレイニとイリアの関係にも進展が――!?
王宮百合ファンタジー、幸せいっぱいの第四幕。


ユフィは女王になる為に政務に勤しみ、アニスは新しい未来を作るために開発に邁進する、第二部開始の4巻。
激動だった2巻3巻から一転して、静かで穏やかな第二部オープニング。というより、どちらかといえば第一部のボーナストラック的な話という印象。ボーナス相手はもちろんアニスとユフィ。
昼間はそれぞれに精力的に動きながら、夜は一緒のベッドではあんなことやこんなことを。ついについに待ち望んだ“王宮百合ファンタジー”の本領発揮キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!って感じ。終始攻め攻めなユフィと、たじたじで防戦一方なアニスの様子にニヤニヤが止まりません!
精霊契約者がヴァンパイアよりヴァンパイアらしく感じるくらいアニスを吸い尽くすユフィ。真面目な子のタガが外れると恐ろしい。あの破天荒な姫様が借りてきた猫のようになってしまうとは。
しかも、この二人だけでは飽き足らず、もう一組のカップルまで誕生してしまった。あれだけ離宮内でところかまわずイチャイチャチュッチュされた中てられても仕方がないこと、なのかもしれない。ねえイリアさん。
攻めっ気フルスロットルになったユフィと、百合供給元を倍増させてしまった作者。これまで抑圧されてきたものが解放されて、歯止めが効かなくなったのは、果たしてユフィなのかそれとも作者なのか。いいぞもっとやれ。
新レギュラーの追加やタイプライター作成、戴冠式など色々あったはずなんだけど、まるで印象に残ってない。そのくらい百合色一色な話だった。これからも困難が待ち受けているだろうから、たまには幸せを享受している時間もいいよね。