いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい?15」手島史詞(HJ文庫)

魔王同士の決戦がようやく落ち着いたのも束の間、シアカーンによって作り出された数百もの〈ネフェリム〉たちの居場所としてザガンは新たに街を作ることに。
さらにザガンは愛娘のフォルに街を任せることを決意する!
「……わかった。私、やってみる」
初の大仕事に張り切るフォルのもとに、傷だらけで記憶を失った謎の少女もやってきて――
新たな波乱を予感させる、大人気ファンタジーブコメ第15巻!


前の巻でシアカーンやビフロンスとの決着がついて、新章突入!な15巻。
と言っても、その事後処理がメインで、新たな敵は顔見せ程度だっただったけど。
特に大きなウエイトを占めていたのが、シアカーンが遺していった多くの〈ネフェリム〉(復活させられた過去の偉人たち)。
シアカーンが逝っても彼らそのまま残るのね。ということは、キャラクターまた増えとるがな(^^; それでなくても把握しきれないというのに。人物紹介ページをあと2ページ増やしてください(切実)
そんなわけで、後処理と顔見せがストーリーとしての要点だった……はずなのだけど、
実情は、あちらこちらで好いた腫れたな会話が飛び交う甘味過多な日常回。いったい何組のカップルがいるんです? 事後処理に追われていたザガンとネフィのメインカップルの影が薄くなるくらい、あちらでもこちらでも恋の花が咲き乱れていた。これぞザガンファミリークオリティか。ツンツンだったお母様(アルシエラ)まですっかり毒されてしまって。最後に魔王vs魔王×2があったけれど、完全におまけでした、ええ。……この世界は既にゴメリ婆さんに支配されているのでは?
大変甘くて満足な話だった。。。あれ? おかしいな。娘・フォルが頑張るの回だったはずなんだけど。男女のペアじゃないと影が薄くなってしまうのこのシリーズの宿命か。